会員コラム

会員コラム第2回:日本コンピュータ・ダイナミクス

こんにちは。BPIA広報委員の石田です。今回は会員コラム第二回として、日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(NCD)の下條社長にお話を伺いました。

 NCDはIT事業とパーキング事業のふたつの事業をおこなっています。

 IT事業は49年目になります。これまで比較的エンドユーザーのお客様が多く、設立当初から恵まれた環境の中で仕事をさせてもらっています。ただ、時代の変化としてオンプレミスからクラウドに移行してきています。これまでは企業独自のシステムを構築することが多くありましたが、クラウドを活用し「できるだけ安く、できるだけ早く」の方向に向かっています。

 これまでの「オリジナルのシステム構築から保守」という流れが薄れつつあります。古くから付き合いのある会社でも、クラウドを選択されることが多くなりました。IT構築メインのビジネスモデルが崩れてきているため、限られた大口のお客様だけではなく、小口のお客様を増やして方向に動いてきました。当社の場合は、IT事業の中に「サポート&サービス事業(S&S)」を置き、システムの運用・利用のサポートをおこなっています。システム開発事業は横ばいですが、このS&S事業が伸びてきている状況です。
 現在、この事業をより加速させるための「採用・育成」の期間です。子会社と連携し、このS&S事業で2年後に100名程度の採用を計画しています。売上は伸びていますが、利益分を先行投資するフェイズです。

 パーキング事業は1999年からスタート。それまでは人がおこなっていた駐輪場の仕組みを、無人で管理できるシステムを提供しています。非常に早い市場への参入でした。放置自転車の社会的な問題なども追い風になり、売上が階段をかけあがるように伸びてきました。昔は「自転車を止めるのにお金を払う・・」という認識は薄かったですが、今では(特に首都圏では)当たり前のことになりました。

 当初は、地主や鉄道会社、自治体、大型商業施設に「駐輪場をつくって終わり」の売り切り型でスタートしましたが、駐輪場の運営の中で様々な問題が起こります。そこで、早い時期から24時間365日対応の駐輪場サポートセンターを立ち上げました。お客様から「安心して駐輪場を任せられる」会社として認知されたのも、売上が伸びてきた大きな理由ではないかと考えています。最近は大手の市場参入も多いですが、時間貸し、月極め、シェアサイクルと豊富なバリエーションを組み合わせ、まだ需要を掘り起こせる余地があると考えています。

 現在のNCDでは、このIT事業・パーキング事業が柱ですが、今後の大きな課題ひとつとして「もう一本の柱をつくること」と考えています。今年度から開発をスタートした「高速データ処理デバイス」を活用したソリューション、自転車をKeyにしたコンシューマ向けビジネスなどもその候補になるかもしれません。

http://www.ncd.co.jp/