デジタルトランスフォーメーション研究会
デジタルトランスフォーメーション研究会 研究会 2021年度 研究会/講演会

第10期 デジタルトランスフォーメーション研究会 第3回(2021/6/23)

【レポート】

 こんにちは。BPIA/デジタルトランスフォーメーション研究会ナビゲータ―の石田です。今回は6月23日にオンラインで開催された、第10期デジタルトランスフォーメーション研究会の第3回研究会「コロナ禍でも売上を伸ばし続けるBtoBのネット通販の仕組みとこれから」についてレポートします。

 今回のゲスト講師はBPIAの理事でもありますチップワンストップ社の梅木哲也氏です。もちろん以前から梅木氏とはたくさんお話をさせていただいてきましたが、チップワンストップ社のビジネスについてしっかりと伺う機会ははじめてであり、また時間をとっての梅木氏のお話を聞くのもはじめてであり、ナビゲーターとして非常に興味深く参加をしました。

チップワンストップ社の梅木氏
チップワンストップ社の梅木哲也氏

 2001年創業のチップワンストップ社は、電子部品・半導体調達のEコマースサイトを運営しています。インターネットとITテクノロジーを活用して、「早く」「少量から」「一括で」電子部品と半導体を調達できる仕組みを構築してきました。現在では日本国内における半導体ネット通販の売上シェアNo.1にまで成長をしています。

 梅木氏がチップワンストップ社の強みとしてセミナー内であげてくれたのが「小口の物流対応」「ITの力(Eコマース)」「半導体メーカーさんとの関係性」の3つでした。

 まずチップワンストップ社の魅力として「少量から」のネット注文ができることがあり、そのためには物流倉庫でのきめ細かい作業や対応が必要になります。これを実現できていることが大きなポイント。また「ITの力(Eコマース)」として、2000年代前半の早い時期からBtoBのEコマースに着手してきたこと。BtoBのEコマースの先駆者でもあります。そして「半導体メーカーさんとの関係性」。お客様の小口での注文と物流を実現するためには、半導体メーカーさんと連携したロングテールの品ぞろえが必要な部分もあり、半導体メーカーさんとの関係性がチップワンストップ社のビジネスモデルを実現している、と話されました。

 今回の研究会ではおそらくナビゲーターである私が一番質問をさせてもらったのではないかと思います。会の全体として、ひとつひとつの質問に丁寧にわかりやすく簡潔にこたえる梅木氏が印象的でした。とくに「チップワンストップ社の競合とは?」についての解答が最後に面白い結末を招くことになるとは・・

 Eコマースに関係するビジネスを展開する人間として興味深かったのは「チップワンストップ社は広告費を一切使わない」というところでした。「お客様からのニーズがある」「お客様が自ら探してくれる」サービスだからこそ、広告費を使わずに売上を伸ばすEコマースを実現できているのだなと思いました。

 さて次回のDX研究会は第10期の最終回です。Eコマースのコンサルタント、中小企業事業者、大企業事業者とお話いただいて、最後はソリューションの会社さんに登壇いただきたいと考えています。次回のデジタルトランスフォーメーション研究会は9月15日、オンラインでの開催を予定しています。それでは次回の研究会でお会いしましょう。


【開催概要】

2021年度第3回DX研究会は、6月23日(水)開催です。

この度は、BPIA法人会員の理事メンバーでいらっしゃいます、チップワンストップ社の梅木氏よりご講演を賜ることとなりました。
たくさんの皆様のお越しをお待ち申し上げております!

タイトル コロナ禍でも売上を伸ばし続けるBtoBのネット通販の仕組みとこれから
日時 2021年6月23日(水)
17:20〜 アクセス可
17:30-19:00 講演及び質疑応答
講師 梅木 哲也 氏(株式会社チップワンストップ 取締役 経営管理部長)
開催方法 Zoom
※ご参加者様へは別途開催情報をお知らせいたします。
対象 BPIA会員、会員ご紹介者
※ BPIAに関心をお持ちの方歓迎します!

【講演内容】

コロナ禍の中でも拡大するEC化。
その中でもBtoBのネット通販の草分けであり、今年創立並びにサービス開始20周年を迎えた株式会社チップワンストップのサービス内容とビジネスモデルが皆様の事業拡大のヒントになればと考えています。
BtoBのネット通販といえば、草分けとしてはアスクル、直近ではモノタロウなどが大きく成長していますが、2001年、まだ「半導体ってネットで買えるの?」「企業内でのインターネットの利用やインターネットを使った購買は禁止」などと言われていた時代から当社がここまで事業を継続してきたのは、ビジネスモデル(立地)とそれを可能にした特徴(IT力・仕入力・顧客開拓力)があったからだと思います。

コロナ禍で変わったもの変わらなかったものがありますが、そのあたりも踏まえて、当社のビジネスをご紹介できればと考えています。

 

◎講師プロフィール

梅木 哲也(うめき てつや)氏
株式会社チップワンストップ 取締役 経営管理部長

1974年大分県生まれ、一橋大学商学部卒
埼玉大学人文社会科学研究科博士前期課程修了(経済学修士)

大学卒業後、クレディセゾン、シーメンスを経て、2003年に創業2年目のチップワンストップに参画。
以来18年間、管理部門の責任者として人事・経理・総務・物流を統括。
2004年の東証マザーズ上場、2011年の米国Arrow Electronics Inc.との資本提携(TOBによる非上場化)を成功裏に遂行。

 

【ナビゲータ石田氏 より】

こんにちは。BPIA/DX研究会ナビゲーターの石田です。
今期は「Eコマース」をテーマに開催しているDX研究会。
初回はコンサルタントの逸見光二郎氏、前回は中小企業EC事業者として山年園の塩原大輝氏をお呼びしました。
そして今回は、大企業EC事業者として、BPIA理事でもあります我らが梅木哲也氏にお話いただきます。
成功モデルの少ないBtoBのEコマースをチップワンストップはいかに実現できているのか、たっぷりお話をうかがいたいと思います。
ぜひ皆さんふるってご参加ください!!