Webビジネス研究会 レポート 研究会 2015年度 研究会/講演会

Webビジネス研究会ナビゲーターレポート No.3

みなさん、こんにちは。BPIA/WEBビジネス研究会ナビゲータの石田です。今回は、2月18日に日本オラクルさんのセミナールームをお借りして開催した、WEBビジネス研究会-ワークショップ編-第3回についてレポートさせていただきます。

 スクール形式で行っていた14回の研究会、そしてワークショップ形式で行っている今回のシリーズと、WEBビジネス研究会の行われる日は、なぜか決まって妙な天候(の予報が出る)になるというジンクスがあります。前回2月4日の研究会は珍しく快晴でしたが、翌2月5日が雪の予報。そして第三回の2月18日も雪の予報という中で研究会が開催されました。(結局、雪はほとんど降らなかったようで良かったですね)

 ワークショップ編の第一回は自己紹介と企業のWEBへの取り組み、各社のテーマ設定をメインとして行いました。第二回は講義を中心として、WEBサイトの読み手の設定とページ編集の考え方、インターネット上から潜在顧客をWEBサイトに集めてくるための仕組みについて学んできました。そして、第三回は各社が「どのような対象(事業者・担当者)に、どんな提案をするか」、それを「ユーザー」目線から考えていこうということで、第一回・第二回に比べ非常に議論が活発化しました。

*どんな方がどうやって課題解決を探すだろうか?
 自社の社名やサービス名、製品名をユーザー(顧客候補者)がすでに認知しているのならば、検索エンジンからその「固有名詞」で検索をしてくれるので良いのですが、社名もサービス名も製品名も知られていない場合、インターネット上から潜在顧客をキャッチするのは簡単ではありません。インターネットの「検索」という行動は「頭の中にあるキーワード」があって初めて起こるわけですから、例えば私が「石田にこにこネット理論」という本を出したとしても、この「固有名詞」で直接検索されることはないわけです。

 社名やサービス名や製品名が知られていない中で、潜在顧客をキャッチする。そのためにポイントになるのが「課題解決」です。インターネットで物事を調べる人は、必ず何かしらの「課題」を持って検索をしています。「どんな人がどんな課題をどんなキーワードで検索するだろうか?」。それを先読みして、WEBサイトを更新していくことが大切です。前回、WEBビジネス研究会で紹介し、各社に宿題としてお願いしたのは、正にここでした。

 「自分達が書きたいことを書く」のではなく、「お客様候補の方が知りたいことを書く」ことが大切です。世の中のサービスの成果が上がらないほとんどの理由は「単に知られていない」からが非常に多いと思います。自社のサービスや製品を使えば解決できる課題を持っているけれども、自社のサービスや製品のことを知らない人は世の中にたくさんいるはずです。中小企業の大部分が当てはまると思います。ここの潜在顧客をいかにキャッチするかがポイントなのです。

 今回のWEBビジネス研究会では、各社それぞれ研究テーマ設定が違います。WEBサイトを活用して製品を販売したい会社、WEBサイトを活用して採用を活性化したい会社、WEBサイトを活用して地場のビジネスに繋げたい会社、WEBサイトを活用して自社セミナーやリアルのアポイントに繋げたい会社・・うまい具合にテーマの系統が分かれました。「対象とする顧客候補」がインターネットでどうやって検索をするか、「こうじゃないか、ああじゃないか」と様々な意見が出たところです。

 しかし、あくまで想像は想像の域を出ません。「対象とする顧客候補」がどんな課題を抱えていて、どんなキーワードから課題解決を探しているかは、リアルの現場にヒントを求めた方が良さそうです。そのためには、「営業さんはアポイントの現場でどんなことを聞かれているか?」「問い合わせ窓口にきている質問はどんなものがあるか?」「採用のセミナーで、応募者からどんなことを聞かれるか?」などの情報を集約することが近道になります。実際に「聞かれること」は「インターネットで調べられている」可能性が高いわけですから。ここを第三回の宿題としました。

 さて、次回第四回のWEBビジネス研究会はワークショップ編の最終回です。いよいよ、インターネットのマーケティングの最重要ポイント「データの活用」について議論していきます。「何をやれば成功するか」はわからないけれど、「やったことが良かったか悪かったかはわかる」。これがインターネットの特徴です。私の考え方、みなさんの考え方を共有できる場にできれば良いと思っています。引き続き、どうぞよろしくお願いします。