『本当にあった!中小企業のDXで笑えるような笑えない話』
講師:
運営堂 代表
森野 誠之 氏
【レポート】
こんにちは。BPIA/デジタルトランスフォーメーション研究会ナビゲータ―の石田です。今回は4月21日にオンラインで開催された、第11期デジタルトランスフォーメーション研究会の第2回研究会「本当にあった!中小企業のDXで笑えるような笑えない話」についてレポートします。
第2回研究会のゲスト講師としてお呼びしたのは中小企業を中心にWEB/DXの支援をされている運営堂の森野誠之氏。元々WEB/EC業界のニュース記事をピックアップした森野さんのメルマガが業界では有名で、その流れで森野さんとお知り合いになることができました。その他、ECZINEやネットショップ担当者フォーラムでも森野さんは連載をされています。
森野さんが最初に話してくれたのは「DXの現状」です。帝国データバンクさんの調べによれば、多くの会社が「DX」という言葉の意味を理解していると回答しているものの、実際に取り組んでいる企業は15%ほど。多くの会社が意味や言葉は知っているけれども、取り組んでいない層に入ります。「実質的にやらない層」ともいえると森野さんはいいます。
また「DXに取り組む企業が現在取り組んでいる内容」です。こちらは「オンライン会議設備の導入」「ペーパーレス化」「テレワークなどリモート設備の導入」がトップを占め、「既存商品・サービスの高付加価値化」「新規製品・サービスの創出」「ビジネスモデルの変革」といった、本格的なDXについては多くの会社がまだまだ取り組めていない状況にあります。いまだ「DX=デジタル化」と同義であるのが現実です。
「DXに取り組む上での課題」についても、「対応できる人材がいない」「必要なスキルやノウハウがない」「対応する時間が確保できていない」など、典型的な「やらない理由」が多くあります。多くの企業にとって、DXはおろかデジタル化すらやりたくない(面倒)といった状況が見え隠れしている状況です。
実際に森野さんが経験された事例として、「笑えない話」を5つほど紹介していただきました。「チャットでグループを作ったけど電話で連絡」「サービスごとにログイン用のメールアドレスがあって管理が煩雑に」などです。このあたりは私も中小企業さんの相談をうけた中でヒアリングをおこなうと、しばしば感じる「あるある」でした。森野さんは「仕事のスタイルを変えずにDXを考える時点で難しい」と表現されます。
DXの前にどうしても必要なこととして、森野さんは「同期・非同期コミュニケーションを使い分ける」「マニュアルなどのデジタルが必須になる」「個に依存しない」の3つを挙げてくれました。また過去に森野さんが経験されたDX推進方法として、具体的なDXの手順を紹介してくれました。まず1歩目として「チャットサービスの導入」を挙げていたのが印象的で、まさに私もクライアントさんに同じアプローチをしています。「急がずに着実にDXを」が森野さんのメッセージでした。
さて次回のDX研究会は6月の開催になります。皆さんまた研究会でお会いしましょう。
【開催概要】
タイトル | 本当にあった!中小企業のDXで笑えるような笑えない話 |
日時 | 2022年4月21日(木) 17:20〜 アクセス可 17:30-19:00 講演及び質疑応答 |
講師 | 森野 誠之 氏 (運営堂 代表) |
開催方法 | Zoom ※ご参加者様へは別途開催情報をお知らせいたします。 |
対象 | BPIA会員、会員ご紹介者 ※ BPIAご入会に関心をお持ちの方歓迎します! |
こんにちは。BPIA/DX研究会ナビゲーターの石田です。
今回が今期の第二回目となるDX研究会。テーマを「DX 組織づくり」に設定し開催をしています。
第二回目のゲスト講師は運営堂代表の森野誠之氏です。
森野氏は主に中小企業のWEB/DX支援をされています。
そんな森野氏が経験された「中小企業のDXの現実」とは・・?
WEBメディアサイトの連載やサッカークラブのコンサルタント契約など、幅広い知識を持っていらっしゃる方です。
ぜひご参加くださいませ!
【講演内容】
新型コロナウィルスの影響で中小企業もDXが推進されています。
効果を出している企業も多い一方でうまくいっていないどころか悪影響が出ているケースもあります。
豊富なサポート経験に基づき、それ本当なの?と思えるような事例を紹介しながら、どのようにDXを推進すればよいのかをお話しします。
笑えるような笑えない話
・チャットでグループを作ったけど電話で連絡
・サービスごとにログイン用のメールアドレスがあって管理が煩雑に
・Facebookページを活用しようと思ったら管理者が退職者でログインできず
・ECで顧客ごとの売上履歴は過去の受注メールを検索
・ECのメルマガでツールを使って効率化したら売り上げが落ちた
など
◎講師プロフィール
森野 誠之(もりの せいじ)氏
運営堂 代表
ウェブ制作の営業など数社を経て2006年にフリーランスとして独立後、名古屋を中心に地方のウェブ運用を支援する業務に取り組む。
Google アナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト改善支援に限らず、企業全体のマーケティングから社員育成まで幅広くサポートしている。
豊富な社会・業務経験と独立系コンサルタントのポジションを活かしてウェブ制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。
平日に毎日発行しているメールマガジン「毎日堂」は、ウェブマーケティングにかかわる人たちの必読のメルマガとなっている。徳島ヴォルティスが好き。
参考▶ 運営堂公式ホームページ
■ナビゲーター
石田 麻琴(株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役)