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第192回 BPIA研究会『目からウロコ〜!』 (2025/2/25)

  • miwabpia
  • 2月1日
  • 読了時間: 10分

更新日:3月1日

『自走型学習組織が拓く、新ビジネス創出の可能性

~プロジェクト管理会計型中小企業の事例紹介~

と、その裏話


講師:

株式会社ウェッブアイ 代表取締役社長

森川 勇治 氏

 

【開催レポート】

参加者のコメント


● リモートワークを可能にする条件が組織学習の実践であること。

勉強会以前は、リモートワークが機能するかは、ぼんやりと「社員1人1人のマインドセットやモチベーション」や「マネージャーの力量」だと考えていました。今回の勉強会で、解像度が飛躍的に高まりました。

・組織の学習と個々人の学習を結びつける組織文化(ソフト)

・学習に必要な「記録」「ナレッジ」のデータマネジメント(ハード)

これら2つが機能してこそ成り立つと理解しています。


● 全ての社内で起きる活動をプロジェクト化。

これが、実現できるのだという事にとても驚きました。数字で表せない、仕事内容を明確に分けられないと思っている事が実は「できない」と思い込んでいるだけなのかも、と考えるきっかけになりました。

また、実際にプロジェクトの立ち上げ方を見せていただいたことで、自分でどの様にしたらいいのかのヒントをいただけました。


● プロジェクト管理会計や分配評価、日報など、全てにおいて論理的に整然と組み立てられ、濃厚な内容でした。

仕組みの素晴らしさもさることながら、それを浸透させる熱意や思いといったものに感銘を受けました。

また、更に高みを目指して学習し続ける意欲にも驚くとともに刺激をいただきました。

分配評価に関しては参考にさせていただき、うまく活用できたらと思います。


● 2021年末に読んだハーバードビジネスレビューで、アントニオ・二エト・ロドリゲスが「プロジェクト経済の到来」と題し、プロジェクト・ドリブンの企業組織を議論していました。これには大いに感化されながら、さて具体的にどうすればプロジェクトの束で構成される企業が可能か、もやっとしたまま3年が過ぎていました。今回Web i社で森川さんがそれを実現されていることを知り、大変参考になりました。企業のプロジェクト化により実践的な管理会計が実現し、自走型学習組織もオープンループできると理解しました。


● 社長自ら人一倍学び、論理はしっかりと構築しながらも、運用するために、人の習性を把握し、会話、浸透に人一倍時間を使っている。

事象の解決方法を探すだけではなく、人が動き出す仕組み(きっかけ)を作ることが、双方にとって価値ある事だと学びました。


● 圧倒されました。会社の中のあらゆるものをプロジェクトとして捉えるなど、全てのお話が目からウロコどころではなく、目が飛び出てこぼれ落ちました。

多くの刺激をいただきましたが、制度面だけでなく、社員の感情的な側面の両方があってこそ成り立っているのだと思います。自分でも改めて考えてみたいと思いました。


● 恥ずかしながら、財務会計と管理会計の違いや歴史的背景を知りませんでした。

管理会計は未来の意思決定をすることが目的と理解しています。財務会計のように統一する必要がなく、形式が自由であり、ビジネスモデルによって最適解が異なる。故に、管理会計システムを作るときは、経営者にヒアリングすべき。というお話も腹落ちしました。


● 「変化する勇気」という言葉が非常に印象的でした。講和を受けた後、自分なりに考えた結果、変化を拒む理由は「失うことへの恐れ」にあり、一方で変化を受け入れる動機は「守りたいもの」や「未来に残したいもの」への強い思いにあるのではないか、という考えに至りました。変化はリスクを伴いますが、「何を守り、何を未来に残したいのか」を明確にすることで、変化を推進する力が生まれるのではないかと感じました。


● 社内で変化を浸透させる方法として、強制的な働きかけではなく、変化を受け入れた社員がけん引役となり、自然と文化を醸成していくプロセスが非常に参考になりました。変化への前向きな姿勢が全体に広がる様子をイメージすることができました。また、このプロセスにおいて重要なのは、社員のエンゲージメントの高さだと感じました。「企業を残したい」という社員一人ひとりの思いが「変化する動機」となり、ポジティブに変化を受け入れる文化が生まれるのではないかと思います。そのためには、多様な要素を向上させるアプローチが必要だと感じました。このサイクルを参考にし、私自身のプロジェクトにも取り入れたいと考えています。また、この考え方は、顧客に新しいサービスを受け入れてもらう際にも応用できると感じました。


● 自走型学習組織のためには、今までの先輩の背中を見て仕事を覚えろでなく、組織としての知識を形式知化するような意図的なシステムが無いと実現しないこと。加えて、人の主観から公開されたデータで評価される人事評価の仕組みなどによって、地域非限定のフルテレワークでも、うまく回るんだということ。


● 組織が学習していくとは何か。組織の中で暗黙知が形式知化されたうえで共有され、積み重ねられていくという作用面から定義できるが、実際には知識の形式化を適切に行うためには、形式化された知識が共有されていなければならないし、自発的に組織で利用可能な付加価値を見出し、積み重ねていく必要がある。徹底した情報公開と評価基準の明確化は、一見能力基準の人事考課に必要なものと考えられがちだが、それだけではなくプロジェクトマネジメント能力の向上や組織的な能力の底上げにも繋がるのだということは、これまでにない観点であった。


● 非常に難しいお話でした。まだ消化できない部分も多くあります。

フルテレワークが行えているというのは、とてもすごい取り組みだなぁと思いました。

私自身の会社は、小さくまだまだこんなレベルでの話はできませんが、お客様などを見ていても、フルテレワークができるとしても行なっているところは、ほぼありません。これは、管理面(サボっていないか)や、評価の面に課題があると考え、フルテレワークが行えていないのだと聞いています。

ある役職者は、評価や管理の面からもフル出社にしてほしいとの意見もあるくらいです。

今日の話は、そんな考え方そのものが、役職者のある種の怠慢でもあるのかもしれないとも思います。実際は出社して社員が出社することで管理しているつもりになり、評価もできているつもりになっているのではないかと・・・

そういった部分でも、考えさせられる内容でした。


● ノウハウの形式知化はどの組織にでも共通して求められる課題である。その際に、潜在意識(=自らの価値観)に照らして何を書くべきかの問いかけを促すことで、個人の課題意識の向上につながり、形式知化されるノウハウの増大・価値向上につながるのではないか。


● 「暗黙知」を「形式知」に変えるという考え方に、大きな気づきを得ました。これまで「自社のデータに価値を持たせる」とはどういうことか模索していましたが、具体的な事例を通じて、その答えの一端に触れたように感じます。「顧客データ」や「経営データ」だけでなく、「自社のマニュアルや知識」もまた、企業独自の価値ある資産であり、新たな創造の起点となることに気づくきっかけとなりました。


● 講演内容の多くの事が弊社と違いすぎて、気づきを得ました。一番驚いたのは講演内容とは違いますが、多くの企業が苦戦している社員の採用についてです。公募者数に対して10,500名の応募には驚きました。コロナ前にウェブアイ社に訪問し、情報交換させて頂いた際も第二新卒を中心に採用し、特にブラック企業からの転職を歓迎してると聞いた事を思い出しました。現在の応募数の多さが「フルテレワーク:地域非限定」に起因し、それが出来るのが相互システム評価だと言う点に伏線回収が出来た思いです。


● 「BA」コミュニティの創出、提供によって新たな価値を生み出し、創造する力をコミュニティ内のメンバーが得られるということが学術的にも注目されている点


● チャットで流れる情報でさえも、精査して組織として知識化しているということ。システムを浸透せせるために、トップの粘り強さが必要なこと。


● 作業をプロジェクトの切り口で再定義すること。そのためのツールの連携。また、コミュニケーション環境の整備、文化の醸成(追い詰めるということかもしれない)。


● プロジェクト管理ソフトはシステム開発のためという先入観から、一般業務で利用していなかった。業務の洗い出しと業務を確定してプロジェクトとして管理する。


● バックエンドで「人間工学」の考え方が流れていること。


● 「日報を書く」という事にポジティブな意味を初めて知りました。お話を聞いた当日さっそく自分の手帳に「自分が貢献した日報」を書いてみた所、翌日は「日報に書けるネタ(貢献出来ること、学びがある事)を探して仕事をしよう」と自然と先読みして動けて、

物事は捉え方次第で変わる、というのを体感できました。現在の職場に日報を書く習慣はなく、今日聞いたお話をすぐに実現させるのは難しいですが、まず自分の中で小さなトライアルをしようと思います。


● 社員全員が自身の仕事に対して積極的に取り組むための日報の公開。ここでも単なるwhatではなく、whyつまり何故それをしたかを日々自分に問うことで、仕事への貢献を自覚させること。


● 今日、どんな価値を生み出したのか、自身の働きが社会にどう貢献したのかを振り返る習慣をつけていきたいと思いました。


● 潜在意識を利用するために顕在意識を使うという考え方は新たな気づきになりました。


 

【開催概要】

タイトル

自走型学習組織が拓く、新ビジネス創出の可能性 ~プロジェクト管理会計型中小企業の事例紹介~

と、その裏話

日時

2025年2月25日(火)

18:00〜 アクセス可

18:15〜20:00 研究会

講師

森川 勇治 (もりかわ ゆうじ)氏

株式会社ウェッブアイ 代表取締役社長

申込方法

BPIA会員以外の方も参加できます。

事前のお申込みが必要です。

下記フォームまたはFacebookイベントページよりお申込みください。

開催方法

Zoom

※参加表明をいただいた方には、後日、開催情報(URL等)をお送りします


【Zoom開催にあたっての注意事項】

※ 表示名は「氏名」にしてください。

 受付時にお申込者リストと照合するため、お名前がわかる状態にしてください。

 表示名がリストと一致しない方は、ご退出いただく場合があります。

※ 参加者の方も「顔出し(カメラON)」でご参加ください。

  移動中等、顔出しができない場合は、事前にご連絡ください。

※ 質問の際以外は、ミュート(マイクOFF)にしてください。

※ 初めてZoomをお使いになる方は、事前にZoomのインストールが必要です。

備考

勧誘・セールス・就職活動等を目的とした方の参加は固くお断りします。




【講師より】

VUCAとDXの時代において、環境変化に柔軟に対応し、自ら学び成長する『自走型学習組織』の実現こそが『新ビジネス創出の基盤』の構築である。


本講演では、プロジェクト管理会計型中小企業の経営をプログラムマネジメントの枠組みで捉え、プログラムマネジメントを組織学習理論と融合させた独自のアプローチを活用した事例を紹介する。


実在するプログラムマネジメントシステムを用いて経営戦略と現場力を連携させ、学習と実践を通じて新ビジネス創出を支えたプロセスでの課題や成功要因を聴講者と共有し、未来志向の組織づくりに向けたヒントを提供する。


森川 勇治 (もりかわ ゆうじ) 氏

株式会社ウェッブアイ 代表取締役社長


【学歴】

• 早稲田大学理工学部 卒業

• 東北大学大学院工学研究科 博士課程後期 在籍中(研究テーマ:「組織学習」)


【職歴】

• 1985年~1999年:アルテミスインターナショナル社に所属し、プロジェクトマネジメントシステム「アルテミス」の日本市場展開に従事

• 2000年:株式会社ウェッブアイ設立、代表取締役社長に就任(現在に至る)


【業績と専門分野】

• プロジェクトマネジメントシステム分野で40年以上の経験を有し、特に工程管理のデジタル化と標準化に注力

• 電力関連、建設業界をはじめ、多岐にわたるプロジェクトの効率化と持続可能性向上を実現

• 最新技術(AI、4D CADなど)を活用したプロセス革新の推進


【活動】

• 国内外の業界イベントでの講演活動を通じて、工程管理の最新動向や技術革新に関する知見を提供

• 多くの企業に対してプロジェクトマネジメントのコンサルティングや教育を実施


 

■ナビゲーター

井ノ上 美和

■主催

BPIA (ビジネスプロフェッショナルインキュベーション協議会)


■共催

ITmedia エグゼクティブ

Business Professional Incubation Association

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